Author : 池内 了 | Manufacturer : 岩波書店 | CustomerReview : 「科学的であること」は「不確実さに耐えること」 - 「疑似科学入門」なので、世の中にあまたある「インチキ科学」の「疑似論理」を解説・論破してくれたものかと思ったら、少し違った。 (その手のものがお好きな方は「と学会」系の本の方をお勧めする。) 本書前半の、「インチキ科学」の分類と「なぜ人はインチキ科学を信じるのか」ということについての解説はわかりやすい。 本質的に人間という存在は白でも黒でもない「どっちつかず」の状態にストレスを感じるものなのだ。 心が弱っているときは、そういう内的葛藤の回避のために「とりあえず決めてくれるもの」に走りやすい。 昔はそれが神様の託宣であったものが、現代では「科学」を偽装しているということだ。(本質は同じ。) だが、筆者が本当に言いたかったことは、本書でいう「第三種疑似科学」(=地球温暖化問題など。 複雑系であるため、現代科学の得意とする要素還元的手法では解けない問題。)であるようだ。 仮説−検証の「科学的手法」がとれない複雑系については、賛否どちらの立場も「科学的に正しい」。 というか、要するに現代科学の力では正否を決めることができない。 それゆえ、「とりあえず、大変なことになるかもしれないことは止めておこう」と筆者は主張する。 賛成である。 「まだわからない」という「不確実さ」に耐えうる、「健全な懐疑心」が必要なのだ。 CO2が地球温暖化の原因なのかは「まだわからない」。 「わからない」という状態は、居心地が悪い。でも、それに耐える知性が求められている。 続き »
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