Author : ホルスト・ガイヤー | Manufacturer : 創元社 | CustomerReview : 愚鈍礼賛 - 訳者のあとがきによると、精神医学者であるホルスト・ガイヤー(1907-1958)は、カイザー・ウィルヘルム人類学研究所の所員であり、人類遺伝学を専門として研究していたとのことです。筆者は古今至る所にはびこる人間の愚行を「正常の精神活動の範囲を出ない欠陥」として病的な精神状態から区別し、知能(上位概念)と賢愚(下位概念)の二つの概念によって人間の行動を分析する。論述の中には当時のドイツの世相を反映した筆者の体験から発せられる主張も見受けられますが、一方で語られる人間の愚かさについては独自の風刺やユーモアによって学問的成果をくだけた形で伝えています。その誰もが持つ独特な人間性については、結びの「これだけは心得ておくべし(人生の愚かさについての格言集)」に多くが含まれているので、この部分だけを読んでも、あるいはこの部分を読んでから全てを読むべきか判断しても良いかもしれません。ちなみにこの『馬鹿について』(1954)に続いて刊行された『狂気の文学』(1955)がガイヤー絶筆の書に当たります。 続き »
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